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城戸邸での室内トレーニング中。

今日のメニューはバラライカ...じゃないや、カポエイラ。
(全然違うぞ)

*

しぱん、きゅっ、したん、ぱしん、と
小気味よい音を立てて、組み手(と呼ぶのかな)をするふたり。

「あいつら、手合わせさせると、いつまでもやってんだもんな〜」
と呆れる星矢くんに、紫龍氏が
「息が合いすぎて終われないんだろ」
と苦笑しながら応える。

そんなギャラリィには目もくれず、
しぱん、したん、きゅっ、ぱんっ、ぱしんっ!
と、動き続ける二人。

「氷河、遅いよっ!」 しぱん!
「ば〜か、おまえに合わせているんだ」 きゅっ!
「あ、そ」
言い終わるや、たんっ!と壁を蹴って三角飛び、
半身を翻して右足を振り下ろす。
その攻撃を上体を反らして避けた氷河氏が
反動を使って回し蹴り。
着地した瞬氏の髪の先をちっ!とかすめる。

「残念、はずれ」 きゅっ!
「まったく、一度思いっきり蹴飛ばしてやりたいくらい可愛いな」 たんっ!
「ヘンタイ!」 したん!

軽口を言い合いながらも一向にペースの落ちない二人の組み手を見て、
星矢くんはますます呆れるのでした。

「あいつら、絶対これがトレーニングだって思ってないだろ...」

はぁ...と、柄にもなくため息をつく星矢くんの目の前では、
しぱん、きゅっ、したん、ぱしん、と
息が合いすぎていつまでも勝負のつかない二人の組み手が
延々と続くのでした。