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 膝に乗るくらいの幸せ。

そんな小さなものにどれほど救われるか。

 いつか、君に教えてあげよう。

 

*

膝枕。

氷河氏がする場合は、上図のようにおまた枕です(笑)。

瞬氏がしてあげる場合は腿枕♪

裏庭のベンチで本を読んでいると、とことことやってきた氷河氏が隣に座って
ごろん、
と膝(腿)に頭を載っけてくるのです。

「.........。すっごく読みにくいんだけど 」
「後で読めばいいだろう」

「.......」

はぁ、とひとつ溜息をついて読書を諦めると
膝に載った金色の髪を一束、
ぎゅうと引っ張ってみるのでした。

「甘えんぼ」
「.........」

膝の間に半分顔を埋めた状態では、氷河氏の表情は見えません。
けれど、
金髪の間から僅かにのぞく耳の先っちょから
“嬉しい”の小宇宙が零れ出ているのを感じて、
それ以上非難の言葉が出てこない瞬氏でした。

そんな氷河氏を見て 
自分も嬉しくなってしまったから、
とは恥ずかしくてとても言えません。